
開発コンセプト
430℃~600℃の焼成条件で焼結、高密度の膜を形成し、低抵抗が実現可能なペーストです。 主に各種ガラス基板上への回路形成に併せた開発をしております。
~セラミック用Agペーストとの違いについて~
セラミック用のAgペーストは通常、およそ500℃近辺から焼結を開始し、LTCC(低温同時焼成セラミック)でも800℃から900℃のトップ焼成温度が必要ですが、低温焼成用のAgペーストは、350℃近辺から焼結が始まり、400℃近傍で焼結が完了するよう設計されております。また、最適なガラスフリットの選択により、430℃でガラス基板との密着が可能です。
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製品の特徴
無鉛のガラスフリットを使用 430~480℃程度の低温での焼成が可能 3.0μΩ・㎝以下の低抵抗値を有する。 ガラス基板に対する密着強度が高い
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製品紹介
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US-202A |
金属含有量 |
83~87wt% |
粘度 |
200~300Pa・s |
焼成温度 |
430℃~480℃ |
比抵抗値 |
1.9~2.2μΩcm |
表中の数値は参考値です。詳細はご相談ください
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ペースト外観
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ガラス基板へのプリント例
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480℃-30min |
430℃-30min |
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SEM appearance×2000 |
SEM appearance×2000 |

開発コンセプト
弊社では、通信・自動車などに使用されるペーストの生産および開発を行い、ユーザーの皆様方にご提供してきました。現在、世の中の流れとしてあらゆる部品において小型化・薄型化の流れがあり、それに伴い電極材料もファインライン化・薄膜化の流れになっております。
一般的に電極材料といっても使用する用途や材料系によってまったく異なる結果になることが当たり前の世界の中で、弊社では今までの知見と技術力と応用力を用いて様々な状況に対応できるように、電極材料の原料選定や設計に対して柔軟な発想とデータによって、お客様のニーズに対応しております。

LTCCとは
LTCCとは、低温焼成セラミックス(LTCC:Low Temperature Co-fired Ceramics)の略で、アルミナとガラス化合物を混合してグリーンシート化が出来るようになった。アルミナを高温で焼成させるセラミックスはHTCCと呼ばれ、導体にはWやMoが使用されていたが導体抵抗が高抵抗であった。 一方、LTCCは1000℃以下の温度帯での焼成が可能となり、導体にAgやCuを使用出来るようになった事から、導体とグリーンシートを積層して同時焼成が可能となり、基板の低抵抗及び高密度により部品の小型化が実現でき、高周波部品へのニーズが高まってきた。
製品の特徴
1.ファインライン印刷性

自社生産している粉末の選択や各種ペースト材料の配合技術によってL/S20/20の微細配線が可能です。
L/S=20/20、30/30、40/40であっても、断線・ショートなく印刷することが可能です。
2.ペースト収縮挙動の制御

各種添加剤の配合によりペーストの収縮挙動をコントロールすることが可能です。
これにより、様々な種類のグリーンシートへの収縮のマッチングを実現し、
焼成時に起こるシートとの収縮の差による反りやクラックを抑え、部品の不良率低減に寄与しました。

開発コンセプト
新規開発品 薄膜ニッケル電極ペースト (開発者談) 弊社ではMLCC内部電極ペーストとしてニッケル電極ペーストを製造販売いたしております。 MLCC内部電極Niペーストにおきましては、使用される電子部品の小型・高機能化が一段と進み内部電極ペーストも薄膜電極の要求が強くなってまいりました。薄膜電極を形成するにあたり重要なファクターである卑金属粒子であるニッケル粉の微小化、粗大粒子管理をはじめ新規に開発した誘電体セラミック微粒子を共材として使用することでMLCCの電気特性に優れた電極ペーストの量産化が可能となりました。ご利用いただくお客様の使用条件(印刷・積層・焼成)にマッチングしたオンリーワン、ナンバーワン製品をカスタムメイドでご提供させていただきます。
MLCCとは?
積層セラミックスコンデンサは図に示すように誘電体層と電極層が交互に多数積み重ねられて並列に接続された構造からなっている。小型で大容量が得られ高周波特性も優れているので電子機器にとって欠かせない重要な受動部品になっている。
使用される電子機器には、携帯電話、パソコン、デジタルカメラ、薄型TVなどのデジタル電子部品や車載部品用が主である。

積層セラミックコンデンサ断面図
MLCC内部電極用ペースト
特徴

従来品と開発品のペースト一覧表
Ni Paste | Solid Content | Ni Content | Screen Mesh | Lay Down (mg/cm2) |
弊社従来品 |
40.51% |
36.5% |
SUS#500CL |
0.300 |
弊社開発品 |
40.55% |
36.5% |
SUS#500CL |
0.307 |

(A):弊社従来品 (B):弊社開発品
製品紹介
弊社では次の表に掲げるMLCC内部電極をご提供できます。
Ni粒径 | 塗布方法 | 焼成温度 | 目標電極厚み (焼成後) | MLCC使用用途例 |
0.6μm |
スクリーン印刷 |
1300℃以上 |
1.5μm以上 |
1608-103、2012-104 |
0.4μm |
スクリーン印刷 |
1250~1300℃ |
1.0~1.5μm |
1608-105、2012-475、3216-106 |
0.3μm |
スクリーン印刷 |
1200~1250℃ |
1.2μm以下 |
1005-105、1608-225、2012-106、 |
0.2μm |
スクリーン印刷 |
1200~1250℃ |
1.0μm以下 |
0603-104、1005-225、1608-106、 |
0.15μm |
スクリーン印刷 |
1200℃以下 |
0.6μm以下 |
0603-105、1005-476 |
MLCC外部電極用ペースト
チップ部品等の外部電極用に開発したCuペーストです。(適応サイズは別途お問い合わせ下さい。)
従来のCuペーストに対し、より緻密な電極を形成出来る為次のようなメリットがあります。
特徴

ペースト特性
項目 | 参考値 |
無機含有率 |
81±3wt% |
粘度 |
42±5Pa・s |
溶剤 |
Terpineol |
焼成温度 |
850℃ |
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外観写真
チップサイズ1608
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焼成膜外観SEM写真
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評価特性

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緻密な膜形成が可能なため、電極への半田付けによる電極強度においてもバラツキの少ない安定した強度が獲得出来ます。
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低温焼成用やLTCC用のペーストを扱う焼成温度より高い、1500℃を超えるような焼結条件で使用できるペーストです。セラミックヒーターや光通信、LED、センサー等のパッケージ等に使用されています。
HTCC用ペースト
汎用チップコンデンサーから高容量用のペーストに対応しております。 すべてお客様の製造条件に適合するように開発いたします。
品番 | 塗布方法 | フィラー | 備考 | 粉末粒径 |
W-04 |
スクリーン |
タングステン |
ヒーター |
1.6 |